りはろぐ|身体の仕組みを伝えるリハビリブログ

ピラティスサロン&スクール Reed Green 川本達也の公式ブログ

『多裂筋』ってどこの筋肉?代表的な体幹のインナーマッスルなんです!

こんにちは。Tatsuya@PT,pilatesです。

以前の記事で、ピラティスは"インナーマッスルを活性化"する効果があることをお伝えしました。

今回は体幹のインナーマッスルである『多裂筋』に着目していきます。

体幹ってどこ?

まずは身体のどの部分を"体幹"というのか確認してみましょう。

皆さんは体幹というと身体のどの部分をイメージしますか?

お腹回りだけの想像する方が多いと思います。

私たち理学療法士の中でもイメージが異なりますが、頭と手足を除く胸〜骨盤までを体幹と考える人もいます。

f:id:tk-reha:20191125161102j:plain

※医学的に明確な定義はありません

ピラティスでは、胸〜骨盤までを体幹と考えることが多いです。

ですので、肋骨の隙間にある筋肉(肋間筋)なども体幹のインナーマッスルに含みますが、細かくてややこしくなるのでまた別の機会にお伝えできればと思います。

代表的な体幹のインナーマッスルは

  • 背中側の多裂筋
  • 呼吸でも大切な横隔膜
  • お腹前面〜横腹にある腹横筋
  • 骨盤に付着する骨盤底筋

この5つになります。

この記事では背中側の多裂筋についてご説明します。

体幹のインナーマッスル:背中側の多裂筋

f:id:tk-reha:20191125144433j:plain

起始;仙骨、仙腸靭帯、腰椎乳頭突起、腰椎横突起、頚椎関節突起

停止;C2〜L5棘突起

支配神経;脊髄神経後枝

まずは背中側にある筋肉である多裂筋です。

この多裂筋は首〜骨盤にかけて、小さく短い筋肉がたくさん背骨に付着しています。

それぞれ、

  • 頸多裂筋(けいたれつきん)
  • 胸多裂筋(きょうたれつきん)
  • 腰多裂筋(ようたれつきん)

と分類されます。

動作を行うときに、背骨一つ一つを安定させる役割があります。

多裂筋のトラブル

多裂筋はちょっとクセがあって、過剰な収縮によって痛みが出現したり、逆に萎縮して弱くなったりと、何かとトラブルを起こしやすい筋肉です。

慢性的な腰痛をお持ちの方はチェックする必要があるのですが、

  1. 多裂筋を含めた背筋群がカチカチに硬くなっている
  2. 多裂筋は萎縮・弱化しているが、その他の背筋群はカチカチに硬くなっている

この2パターンに分かれます。

姿勢との関連では、反り腰のような背中の反りが強い人は多裂筋が過剰に収縮しているかもしれません。

 

まとめ

今回は体幹のインナーマッスルの中でも、背中側の多裂筋についてお伝えしました。

背骨付近のインナーマッスルは他にも半棘筋や回旋筋、棘間筋、横突間筋などたくさんあり、どれも大切な筋肉です。

ですが、セラピストやトレーナーの中でも多裂筋がなぜか話題になりやすいので、今回取り上げてみました。

次回は横隔膜についてお伝えします。