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骨盤の歪みパターン

こんにちは。Tatsuya@PT,pilatesです。 

今回は骨盤の歪み(ゆがみ)についてお伝えします。

"骨盤の歪み"と言うと、悪いことのように思うかもしれませんが、人は骨盤の歪みを利用しながら動作をしています。

※「歪んでいない!傾いているんだ!」とか言い張るセラピストもいますが、どっちでもいいです(笑)

そのため、そもそも"骨盤は歪むものである"と言うことを知っていた方が安心です。

関連記事>>骨盤の構造〜寛骨〜

骨盤の歪みパターン

骨盤の歪みには一定のいくつかのパターンがあります。

  1. 骨盤が捻れている
  2. 骨盤の上側もしくは下側が開いている
  3. 骨盤の前側もしくは後ろ側が開いている
  4. 骨盤が全体的に両サイドに広がる

一つ一つ説明していきます。

1. 骨盤が捻れている

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骨盤の歪み、といえばこのイラストをイメージする方が多いのではないでしょうか。

左右の上前腸骨棘(ASIS)の高さが異なるので、すぐに気づきやすいですね。

利き手・利き足や横隔膜、内臓が左右非対称でないため、この歪み方も左右の寛骨でパターンがあるようですが、実際はあまり気にしなくていいと思います。

というより内臓の非対称まで考えているとキリがありません(笑)

この歪みパターンは骨盤の高さが左右で変わってくるので、ウエストや大腿周計の左右差に繋がってきます。 

2. 骨盤の上側もしくは下側が開いている

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これは骨盤の上側が開きすぎているのか?下側が開きすぎているのか?をみていますが、結構見落としてしまう歪みパターンです。

この歪みパターンをチェックすることで、その後の運動療法のプログラム構成が組み立てやすくなり、運動による効果がグッと上がります。

3. 骨盤の前側もしくは後ろ側が開いている

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この歪みパターンは"インフレア"、"アウトフレア"と呼ばれるものです。

  • インフレア;骨盤の前側が開いて、後ろ側が閉じる
  • アウトフレア;骨盤の前側が閉じて、後ろ側が開く

インフレアかアウトフレアかは、多くのセラピストがチェックしていると思いますが、このチェックだけだと、少し物足りないと感じます。

『インフレアなのはわかるけど、どうアプローチすればいいの?』などと思われた方は、その他の歪みパターンのチェックも追加すると、どの筋にアプローチすれば良いかが見えてくるはずです。

4. 骨盤が全体的に両サイドに広がる

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このパターンは歪みパターン2と3の組み合わせだと思っていただけるといいかなと思います。

あくまで経験的なパターンであり解剖学・運動学的な考え方ではないですが、高齢になればなるほど骨盤の横幅が広がっている傾向があります。 

高齢者は若い頃よりも背が低くなっているとはいえ、骨盤が大き過ぎる人が多いです。

この両サイドに広がるパターンだと、仙腸関節周囲の靭帯などの組織は引き延ばされてガチガチになることが想定できます。

 

まとめ

この記事の骨盤の歪みパターンはほぼ経験則によるものですが、そんなに間違っていないものだと思います。

実際の現場では、この4パターンに加え仙骨と寛骨の噛み合わせもチェックしています。

今回は以上です。