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姿勢から見るストレッチのポイント〜基礎編〜

こんにちは。Tatsuya@PT,pilatesです。

最近はコロナウイルスの影響で行動範囲が狭くなり、家で過ごすことが多くなっている人も多いかと思います。

でも運動不足になりがちですよね。

そこで、家で気軽にできるストレッチをシリーズ化してお伝えしたいと思います。

まずはこのストレッチの効果が上がるポイントをこの記事でご説明します。

どの姿勢でも意識して欲しいこと

人の身体は関節も筋肉もたくさんあり複雑であるため、闇雲にストレッチを行っても効果が出ない・少ないことを、誰もが経験すると思います。

即時的な効果が出ないと継続する意欲もなくなりますよね。

実はストレッチをする前に知っておいて欲しい運動学の基礎理論があります。

三面三軸という、人の複雑な動きを3つの面・3つの軸に分け、三次元で解析していく理論です。

軸を考えるとややこしいので、この記事では面のみ扱います。

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三面とは矢状面(しじょうめん)・前額面(ぜんがくめん)・水平面(すいへいめん)のことを言います。

矢状面上での動き|
屈伸運動。関節が前後に曲がる動き(例:腹筋トレーニング)
前額面上での動き|
側屈運動。関節が左右に曲がる動き(例:脇伸ばしストレッチ)
水平面上での動き|
回旋運動。関節が捻れる動き(例:振り返って後ろを見る)

少し定義は違いますが、このように覚えていただければOKです。

人の動きが3つのどの面で行っているか、解析するのです。

 

三面三軸が大切な理由

なぜ三面三軸が大切なのでしょうか?

その理由を2つ挙げます。

  1. 複雑な動きでも分解することでわかりやすくなる
  2. どの筋肉でもストレッチすることがほぼ可能になる 

人の複雑な構成や動きを3つの面の動きに分解することで、動きを理解しやすくなりますよね。

『どの面の動きが得意で、どの面の動きが苦手か?』

これを捉えるようになることがポイントです。

例えば、

「足を揃えて立った状態で前屈して指先を床につけるのは得意だけど、振り返って後ろを見るのが苦手」

であれば

「矢状面上の前屈運動は得意だけど、水平面状の回旋運動は苦手」

となります。

皆さん、必ず苦手な動きがあるはずです。

これをストレッチに当てはめると、

「背中を曲げたり反ったりする矢状面上のストレッチはよくしてたけど、体幹を捻る水平面上のストレッチはしてなかった」

「体幹を捻る水平面上のストレッチはよくしてたけど、頭の上で手を組み脇を伸ばす前額面上のストレッチはしてなかった」

このように足りない部分に気づくことができます。

矢状面・前額面・水平面、どの面も満遍なくストレッチすることが、ストレッチの効果を高めるのです。

硬い部分を満遍なくストレッチできるようになる

ストレッチで効果が出ないのは適切な箇所を適切な方向に伸ばせていないからです。

つまり、とりあえず知っているストレッチをしているだけで、3つの面全てでストレッチを行えていないということですね。

三面三軸の理論を知っていれば、ストレッチが足りてなかったことに気付けるのではないでしょうか? 

 

まとめ

今回は運動学の基礎となる三面三軸の理論をストレッチに当てはめてみました。

とてもイメージしづらかったと思います。

次回からはよくある不良姿勢と三面三軸の理論を絡めて、効果的なストレッチ方法をお伝えします。

不良姿勢については あなたの姿勢はどのタイプ?代表的な不良姿勢4選 をご覧ください。