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胸椎の構造

こんにちは。Tatsuya@PT,pilatesです。

久々の投稿になります。

前回は腰椎についてお伝えしてきましたが、今回は腰椎の上部に位置する胸椎についてご説明していきます。

関連記事①>>腰椎の構造
関連記事②>>脊柱の構造〜椎骨・椎間板・脊髄〜
関連記事③>>脊柱はS字カーブ(生理的弯曲)が大切です!不良姿勢と脊柱の関係もお伝えします

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胸椎(Thoracic Vertebrae)は全部で12個あり、その頭文字から第1胸椎であればTh1もしくはT1と略語で呼ばれます。

この胸椎と肋骨、胸骨を合わせて胸郭と言い、その中には肺など内臓器があるため、胸椎はとても大切な骨になります。

胸椎

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イラスト左は胸椎を前面、中央を後面、右は左側面を見たものになります。

肋骨との関節面を持つことが大きな特徴です。

以下で胸椎一つ一つを細かく見ていきますが、基本構造は脊柱の構造〜椎骨・椎間板・脊髄〜の記事にてご確認ください。

椎体(ついたい)

胸椎の椎体は上から見るとハート型に近く、下位になると椎体は大きくなります。

椎体の後端部には肋骨窩(ろっこつか)があります。

この肋骨窩と肋骨頭で構成される関節を肋骨頭関節(ろっこつとうかんせつ)と言います。

肋骨頭関節は放射状肋骨頭靭帯により補強される。

また、椎体の前部には前縦靭帯が、後部には後縦靭帯が付着し、椎体の支えとなります。

上下の椎体間には椎間板があり、外力などの衝撃を吸収します。

筋では頸長筋の起始部になります。

 

椎弓(ついきゅう)

胸椎の椎骨の後方部分が椎弓になります。

椎弓には様々な突起などがありますが、頸椎や腰椎とは少し異なり肋骨との接続部には窩があります。

上関節突起(じょうかんせつとっき)・下関節突起(かかんせつとっき)

二つの連なる椎骨において、上位の椎骨の下関節突起と下位の椎骨の上関節突起が重なり、椎間関節(ついかんかんせつ)を構成しています。

この椎間関節は頚椎・胸椎・腰椎でそれぞれ、その関節の向きが異なるため、動きやすい運動方向も異なります。

横突起(おうとっき)

第1〜10胸椎の横突起には、肋骨の肋骨結節と連結する横突肋骨窩(おうとつろっこつか)が存在し、肋横突関節(ろくおうとつかんせつ)をつくります。

肋横突関節の周囲には、各種肋横突靭帯が張っている。

また、上下の横突起間には横突間靭帯が張る。

筋では、最長筋横突間筋半棘筋多裂筋回旋筋などが付着します。

棘突起(きょくとっき)

棘突起は斜め下方に突出しており、棘突起の後方には棘上靭帯が、上下の棘突起間には棘間靭帯が張ります。

筋では、上下後鋸筋板状筋肋骨挙筋棘筋半棘筋多裂筋回旋筋などが付着します。

関連記事>>『多裂筋』ってどこの筋肉?代表的な体幹のインナーマッスル

椎孔(ついこう)

椎孔は腰椎と同じく、その中を脊髄が通ります。 

 

まとめ

胸椎について簡単にまとめましたが、いかがでしたか。

胸椎は肋骨との連結部がややこしく、複雑に感じると思います。

姿勢では同じ猫背でも胸椎の後弯カーブが強くなっている人もいれば、フラットになっている人もいます。

どちらにしても同じエクササイズの流れで対応が可能です。

今回は以上になります。