こんにちは。
前回の記事では「関節がズレたまま動いてしまうと骨同士がぶつかる」といった刺激がストレスになり、それが動くと痛い原因の一つになる。
ということをお伝えしました。
今回は、「関節がズレ」そのものについてご説明します。
関節のズレとは?
"関節のズレ"は厳密に言うと2種類あります。
1つ目は「安静時のズレ」です。はじめから関節がズレているということ。
2つ目は「運動時のズレ」つまり動きの中で関節のズレが生じているということです。
安静時のズレ
はじめから起こっているズレをイラストで表すと、
このような感じになります。
この状態は、何も感じない人もいれば違和感を訴えたり痛みとして感じる人もいらっしゃいます。
(何も感じない人の方が問題だったりします...)
この安静時のズレは比較的イメージしやすいですよね。
例:膝関節の安静時のズレ
例えば膝関節であれば、イラスト右のように、膝がズレたまま歩いたり動作をすれば、痛みが出そうだなと思いませんか?
体重が乗った時に、正常であれば関節面全体でその負荷に耐えることができますが、ズレた膝の場合、関節面の内側でしか支えることができていませんよね。
何十年もズレたままで過ごしていれば、徐々に内側の関節面がすり減ってしまいます。
これが変形性膝関節症です。
多くの人が誤解していますが、
関節がすり減ったからズレてO脚になり変形性膝関節症になるのではなく、
関節がズレてO脚になり、そのまま何十年も過ごしていたから関節がすり減って変形性膝関節症になるのです。
であれば、早い段階から安静時の関節のズレを直すべきですよね。
運動時のズレ
運動時のズレは少しイメージしにくいかと思います。
基本的な関節の構造は上のイラストのように、受け皿とボールのような関係性になっています。
運動時にはその受け皿とボールの位置関係が、骨がどんな動きをしても大きく崩れてはいけません。
左イラストのように、骨の動きに対し関節面がほぼズレずに関節軸が安定しているとOKです。
しかし、運動時に右イラストのような関節面がズレ、関節軸が崩れてしまうような動きになると、痛みを引き起こしてしまいます。
これが"運動時のズレ"です。
この運動時のズレは筋肉がバランスよく働いていないことが原因で起こります。
日常生活の中で、右イラストのような運動時のズレが何度も繰り返されることで、安静時でもズレが生じてきます。
ですので、[運動時のズレ→安静時のズレ]の順に関節のズレが起こります。
まず治すべきズレは、運動時のズレですね。
まとめ
関節のズレについてご理解いただけたでしょうか?
安静時のズレと運動時のズレ、2つのズレを直すことが根本的な改善になります。
今回は以上です。