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肩甲骨の構造

こんにちは。Tatsuya@PT,pilatesです。

今回は体幹と上肢の繋ぎになる肩甲骨の構造についてお伝えします。

五十肩や肩関節がパキパキと鳴る方の多くが、この肩甲骨アライメントの崩れが認められます。

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肩甲骨はほぼ逆三角形をした扁平な骨で、上部肋骨の後面に位置しています。

イラスト左を見ていただくと、肩甲骨の一番外側で肩関節(肩甲上腕関節)が形成されているのがわかると思います。

解剖学的には前面・後面・外側・内側と区別しますが、今回は前面と後面に分けてご説明します。 

肩甲骨前面

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イラストは左の肩甲骨を前面から見た図です。

前面は肋骨面とも言い、全体的にやや凹んでいます。

肩甲下窩(けんこうかか)

肩甲骨前面のやや凹んでいる面を肩甲下窩と言います。

この部位は肩のインナーマッスルである肩甲下筋の起始部になります。

肩甲切痕(けんこうせっこん)

肩甲切痕は鳥口突起の根っこ部分のすぐ内側にある切れ込みです。

この切痕の上部に上肩甲横靭帯が張って孔が形成され、その孔を肩甲上神経が通ります。

鳥口突起(うこうとっき)

触診では鎖骨の下で圧迫すると痛みが起こる部位です。

小胸筋の停止部となり、上腕二頭筋短頭、鳥口腕筋の起始部になります。

また、鳥口突起と肩峰の間には鳥口肩峰靭帯、鎖骨との間には鳥口鎖骨靭帯(菱形靭帯・円錐靭帯)、上腕骨大結節との間には鳥口上腕靭帯が張っています。

鳥口上腕靭帯は関節包上部と癒合してその部位を補強します。

鳥口突起には多くの筋と靭帯が付着しているため、肩痛などの問題がある場合はほぼチェックが必要になります。

 

関節窩(かんせつか)

浅い卵円形の関節面で、上腕骨の骨頭の受け皿となり肩甲上腕関節を形成します。

関節窩の周辺は少し細くなり、肩甲頸(けんこうけい)と呼びます。

関節窩の縁〜肩甲頸には、上腕骨との間に関節包靭帯を持ち、さらに関節上腕靭帯(上方・中間・下方)で補強しています。

関節上結節(かんせつじょうけっせつ)

関節窩のすぐ上にある結節です。(イラストでは見えにくいです)

上腕二頭筋長頭の起始部になります。

肩甲骨後面

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肩甲骨後面は触診において、肩甲棘・肩峰・上角・下角・内側縁・外側縁全てをチェックすることが可能です。

また、肩がすくんでいるのか?なで肩なのか?巻き肩なのか?などの肩甲骨アライメントのチェックは、見た目だけではなく後面(+側面)からきちんと評価する必要があります。

そのためには肩甲骨の触診は必須になります。

肩甲棘(けんこうきょく)

後面の上1/3のところを横切って走る突起を肩甲棘と言います。

僧帽筋の停止部になり、三角筋の起始部になります。 

肩峰(けんぽう)

肩甲棘の外側端で大きく扁平な突起です。

姿勢チェックする際のランドマークになります。

関連記事①>>内巻き肩で肩の位置が前方にありませんか?
関連記事②>>肩の高さの違いは骨格全体の崩れが原因です

肩峰の上縁には僧帽筋が停止し、三角筋の起始部になります。

肩峰の内側と鎖骨を肩鎖靭帯で結合し、関節包の上面を補強しています。

前方では鳥口突起との間に鳥口肩峰靭帯が張り、肩関節を上方からアーチ状に覆って補強します。

関節下結節(かんせつかけっせつ)

関節窩から下に辿っていくと少しふっくらした結節があります。(イラストではわかりにくいです)

上腕三頭筋長頭の起始部になります。

棘上窩(きょくじょうか)

肩甲棘の上下に陥没があり、上部分を棘上窩と言います。

肩のインナーマッスルである棘上筋の起始部になります。

棘下窩(きょくかか)

肩甲棘の下の陥没を棘下窩と言います。

肩のインナーマッスルである棘下筋の起始部になります。

 

上角(じょうかく)

肩甲骨内側上部の一番飛び出た部位になります。

少し触れにくい箇所ではありますが、触診部位としては重要です。

肩甲挙筋の停止部になり、前鋸筋の第1、2肋骨のその間の腱弓からの筋束が停止します。

下角(かかく)

肩甲骨の一番下部分になります。

下角が触診・視診できていると、上肢の動きに対し肩甲骨がどのくらい動いているのか?など、運動時の評価が可能になります。

広背筋、大円筋の起始部になり、前鋸筋の第4肋骨以下からの筋束が停止します。

内側縁(ないそくえん)

肩甲骨の内側の縁です。

範囲としては上角〜下角までの縁が全て内側縁です。

肩甲棘より上部の内側縁には肩甲下筋、小菱形筋、大菱形筋が停止し、前鋸筋の第2、3肋骨からの筋束が広がり内側縁に停止します。

外側縁(がいそくえん)

肩甲骨の外側の縁になります。

肩甲棘より下部の内側縁には小円筋が停止します。

まとめ

肩甲骨についてまとめました。

触れやすい部位もあれば、鳥口突起や関節窩周囲は触れにくく軟部組織がたくさん付着していることでイメージしづらい骨でもあると思います。

まずは身近な人で肩甲骨の縁を辿るように触診する練習をしてみてください。

今回は以上になります。