こんにちは。
前回は痛みの原因やそれに対するアプローチ方法をご紹介しました。
今回はその続きになります。
慢性痛の原因として
- 軟部組織(筋肉・神経など)の機能低下・変性によるもの
- 脳機能の不具合によるもの
- 生活習慣によるもの
- 栄養状態によるもの
この4つがありましたが、今回は視点を変えて「動くと痛い」理由についてお伝えします。
安静時痛と動作時痛
慢性的な痛みには、安静時痛と動作時痛という2つに分類されます。
- 安静時痛:じっとしているときに痛い
- 動作時痛:動くとき、動き始めるときに痛い
初めて肩や腰、膝などの関節痛を感じたとき、その多くは動作をしたときではありませんか?
例えば、立ち上がりや歩き始めなどです。
動くときに痛みが何度も繰り返されることで、安静にしていても痛みが治らなくなってきます。
ですので、多くの慢性痛は動くときに問題があって生じているため、動くときの問題を解決すればよいのです。
動くときに痛みが起こる理由
ではなぜ動くときに痛みが起こるのでしょうか?
まずは痛みが起こる部位について考えてみましょう。
痛みが起こる部位
- 関節(骨、軟骨、関節包、靭帯などで構成)
- 筋肉(筋膜、腱などを含む)
痛みが起こる部位は大きく分けて、これら2つになります。
痛みを感じるということ
なぜ関節や筋肉が「痛みを感じる」のでしょうか?
それは、それらの組織にストレスがかかっていることを、脳へ伝えるからなんですね。
つまり、
「痛みを感じる」=「ストレスがかかってるよ〜」
という脳からのサインなのです。
関節や筋肉が受けるストレスってなに?
関節が受けるストレス、筋肉が受けるストレスはそれぞれ異なります。
関節が受けるストレス
まず関節ですが、
関節が受けるストレスは、関節のズレから起こるものです。
本来関節は、正しくハマった位置で正しく動かなければいけません。
しかし、関節がズレて、そのまま動いてしまうと、関節を構成する骨同士がぶつかってしまいます。
そのような刺激が、関節にとってストレスなのです。
普段生活している中で、関節が持続的または反復したストレスを受けていると、どうなるでしょう?
関節は刺激を受け続けるのが嫌なので、その刺激から逃げるために徐々に変形・変性を起こしてきます。関節症と言われていますね。
つまり、関節へのストレスが続くことが、関節症のはじまりなのです。
この関節が受けるストレスを除去するためには、関節のズレを修正し、さらに関節が正しく動けるようになることが大切です。
筋肉が受けるストレス
では筋肉が受けるストレスとはなんでしょうか?
筋肉は身体を動かすために必要な組織です。
言い換えると、関節を動かすために必要なのが筋肉になります。
関節をある方向に動かすためには、複数ある筋肉が協同して働きます。
ですが、関節がズレたり、間違った動作パターンを覚えてしまうと、関節が動くときに複数ある筋肉が協同できなくなり、一部の筋肉を使い過ぎてしまいます。
使い過ぎ=持続性もしくは反復性の刺激=ストレス
となるのです。
筋肉がストレスを受け続けることで、筋肉が硬くなって循環不良を起こし、痛みが出現します。
つまり、カチカチに硬くなった筋肉を揉みほぐしたりマッサージを行っても、一時的にしか良くならないのは、そもそもの原因が関節のズレや動作パターンの間違いによるものだからなのです。
筋肉へのストレスを除去するためには、関節のズレを修正し、正しい動作パターンを覚えることが大切です。
まとめ
動くと痛い理由をまとめると、
- 慢性痛は動作時痛からはじまる。
- 動作時痛は、関節や筋肉に持続性・反復性に受けるストレスが原因である。
- 関節のズレを修正し、関節の正しい動き、生活の中で正しい動作パターンを獲得することでストレスが除去でき、慢性痛を根本から改善できる。
この3点になります。
であれば、施術や揉みほぐしはとっても気持ち良いですが、運動をする中で正しい動き方を獲得することも大切です。
今回は以上になります。