こんにちは。
前回は体幹のインナーマッスルの中でも、背中側にある多裂筋についてお伝えしました。
今回は呼吸筋としても大切な、横隔膜についてお伝えします。
横隔膜
先に解剖を↓
起始;胸骨部:剣状突起内面、肋骨部:第7〜12肋軟骨内面、腰椎部:L1〜4
停止;腱中心
支配神経;横隔神経(C3〜5)
横隔膜はご存知の方も多いと思います。
"◯◯筋"みたいに"筋"という言葉がついてないのですが、実は筋肉なんです。
『息を吸う』という行為の7〜8割を担う呼吸筋になります。
その役割は"呼吸"の他に"姿勢保持"機能があります。
横隔膜の呼吸機能
横隔膜はイラストのようにドームのような形をしています。
横隔膜が収縮と弛緩を繰り返すことで
- 息を吸う→横隔膜が収縮してドームが引き下がる→空気が体に入る
- 息を吐く→横隔膜が弛緩してドームが引き上がる→空気が体から出る
このように役割があります。
ですので、人が生きている間、横隔膜は絶えず働き続けています。
とても大切な筋肉ですよね。
横隔膜がしっかり働いて深い呼吸ができているか? は「肋骨が飛び出ていませんか?〜腰痛や呼吸との関係〜」に書いていますので、ご覧になってくださいね。
横隔膜の姿勢保持機能 / 体幹インナーマッスルとしての役割
横隔膜の役割は呼吸の他に、体幹のインナーマッスルとしての役割があります。
腹部はよく楕円形のボールに例えられ、その天井に位置するのが横隔膜です。
※ちなみにボールの前面や側面は腹横筋、ボールの底は骨盤底筋です。イラストにはありませんが後面は多裂筋になります。
この楕円の形が綺麗であれば、横隔膜が姿勢を保持するインナーマッスルとして働き、腰回りがとても安定します。
ポイントは横隔膜の向きと骨盤底筋の向きです。
イラストの正しい姿勢のように横隔膜と骨盤底筋が向き合っていると、ボールの形も崩れず腰回りが安定するのです。
しかし、不良姿勢では向きが一致しないため、横隔膜はインナーマッスルとしての役割を担うことができません。
腰痛などが出現しやすい状態になってしまいます。
反り腰やスウェイバックはその典型的な姿勢崩れだと言えます。
関連記事>>「あなたの姿勢はどのタイプ?代表的な不良姿勢4選」
結果的に姿勢崩れは
- 横隔膜のインナーマッスルとして働きにくくなる
- 呼吸が浅くなるといった呼吸筋として働きにくくなる
2つの横隔膜の役割の破綻に繋がるのです。
まとめ
- 呼吸筋としての役割
- 体幹のインナーマッスルとしての役割
横隔膜の2つの役割をお伝えしました。
その役割を最大限に活かすためには、やはり姿勢改善は欠かせません。
次回は体幹のインナーマッスルである腹横筋についてお伝えします。